こうして蓮舫は、一夜にして、誰にも相談せず、独断で、無責任に、代表の座を放り出した。
事の重大さとは反対に、その顔は、やけに晴れ晴れとしていた。
蓮舫は、正常に判断できない、ノイローゼ気味の状態だったのではないか。
民進党の執行部の面々は、四面楚歌の蓮舫を放置していた。
あるいは、蓮舫のことを、だれもが嫌いなのかもしれない。
あるいは、蓮舫のことを、だれもが嫌いなのかもしれない。
はたからでも、蓮舫のきつい言葉を聞いていると、嫌悪感が湧いてくる。
言われる側の身になると、二度と顔も見たくなくなるのではないか。
が、もしも、たとえそうだったとしても、執行部は、私心を捨て、大義のために、大衆受けする蓮舫という代表を、支えるべきだった。
こうして、あきれたことに、蓮舫の放り投げ、により、またも代表選が始まった。
党員である筆者の元にも、投票用紙が来た。
候補者は、前原と、枝野。
前原は、こんなことを、ほざいていた。
「共産党と選挙協力しない、なぜなら、政権交代したとき合わないから」
政権交代…
いまはそういう状況ではないだろう。
いまはそういう状況ではないだろう。
そんなことは園児でもわかりそうなものだが、前原は、政権交代を夢想していた。書生のように。
対する枝野は、共産党との選挙協力の方針は変えない、と明言していた。
どっちが、安倍池田政権にとって、御しやすいか?
前原である。
どっちが、安倍池田党の「壊憲」を防げるか?
枝野である。
民進党は、いまや利敵行為をする、安倍池田党の息のかかった輩がひしめく腐り切った集団である、とはいえ、さすがに、前原が代表になることはないだろう。
前原が代表になったら、終わりだ。
と筆者は思っていた。
が、意外にも、前原が勝った。(続く)