2017年10月28日

クロ猫 四


 その後、くだんのクロ猫の話が飛び込んできた。

 うちのカミさんが、別件で、戦士のような風貌のご婦人たちと、川沿いのえさやり現場で話す機会があった。

 そのとき、くだんのクロ猫がご婦人に抱えられて寝ていた。

 クロ猫は、クロと名付けられていた。

 クロは、もともと野良猫で、幼少期には、戦士ようなご婦人の一人が里親募集の譲渡会に連れて行ったこともあったという。

 しかし、里親候補の人間に対し、クロは、大暴れしたため、結局、譲渡を断念し、地域猫となった。

 クロは写真のとおり、体格がよく、ケンカがめっぽう強い。そのため、川沿いのほかの地域猫たちを追い出し、川沿いの真ん中を縄張りとした。

 筆者が松となづけている、川沿いのアイドル的存在の地域猫がいるのだが、実は、松も、クロに追い出される形で、今の川沿いの端を縄張りにしたのだという。

 そうやって川沿いに君臨するクロは、エサやりの戦士のご婦人たちが大好きで、抱きかかえられて嬉しそうにしている。その姿からはとても大暴れするようには見えないが、ご婦人たちの愛を独占しようと、ほかの猫たちを追い出してしまうのだそうだ。
posted by ssk at 15:04| Comment(0) | 連載
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