平成二十九年五月十二月付、のauのニュースサイト
EZニュースフラッシュ増刊号の「朝刊ピックアップ」で記事
「がんばる人が倒れないための方途」
を企画、取材、執筆しました。
「ツイッターから書籍化、「自分の命、最優先に」、過労体験、共感集める」という記事が10日付の日本経済新聞夕刊にある。
そこにはこう書いてある。
「過労自殺しかけた自身の体験を基にフリーのイラストレーター、汐街コナさんがツイッターに投稿し反響を呼んだ漫画が書籍化され、発売された。タイトルは「『死ぬくらいなら会社辞めれば』ができない理由」。出版に当たり精神科医が監修、自分の命と人生を最優先に考える生き方や心のSOSへの対処法を描いた。
電通の新入社員が過労自殺した問題を受け、汐街さんが8ページの漫画を投稿したのは昨年10月。自殺に至る心の過程が描かれ、長時間労働やパワハラに苦しむ多くの人から共感を集めた。
投稿を読み「過労で思考力を奪われていくリアルさにぞっとし、心をつかまれた」という「あさ出版」の淡路勇介さん(28)が書籍化を依頼した。
ツイッターでは約30万件ものリツイートがあったが、その中の一人が監修を担当した精神科医のゆうきゆうさん。うつになりながら一人で抱え込む人は多いといい、「もっと気軽に心療内科に来てほしい」との思いから執筆に協力した。
160ページの本では過労状態から抜け出した人の体験談のほか、家族がどのように接したらいいかも紹介。中でも「仕事上の立場は替えがきくが、絶対に替えがきかないものがある」と訴える漫画は胸に迫る内容だ。
汐街さんは「本当の自分の目標や幸せを見誤らないでほしいと伝えたかった。会社や人生に少し疲れてきている人や『頑張らないと』と自分を追い詰めてしまう人、身近にそういった方がいる人に読んでほしい」と話している」
過労死、過労自殺の事件は、筆者も幾度も取材執筆してきたが、亡くなる人の大半は、人一倍周囲に気遣う人格者で、自分が過労で苦しいときも決して弱音をはかず、責任感が強く、仕事もプライベートも一生懸命がんばる人たちだった。要するに、そうした日本人の美徳が、過労死事件では、あだとなることが多い。
例えば、過労で身体を壊し、会社を辞めなければ身が持たない、というときも、そうした美徳の人は、自分が辞めて欠員が出ることで、周りに迷惑をかけることを気にし、会社を辞めずに、がんばる。心身が壊れるまでかんばる。
そういうときの発想転換の考え方が、同書には、多々載っている。例えば、こういう事が、漫画で書かれている。
「会社を辞める際 理想としては「立つ鳥跡をにごさず」ですが それができないからこそのブラック企業…」
「段取りを守っていると なかなか辞められない場合は『立つ鳥跡をにごしてもいい!」と開き直りましょう 跡のことばっか気にして立ち去れなかったら意味がない」
「『辞める会社がどうなっても知ったこっちゃねえよ』 こんくらいの気持ちでいこう」
また、こうも書いてある。
「会社はどーでもいいけど 同僚や先輩後輩は気になる…自分が抜けたら皆の負担が… そんな心やさしいあなた そこはもう『命てんでんこ』の精神でいくしかありません」
命てんでんこ、とは、津波てんでんこ、をもじっている。
「津波てんでんこ」とは、「三陸地方に伝わる、津波避難のための教訓。「てんでんこ」は「てんでん(それぞれ)ばらばらに」という意味の方言で、瞬間的な判断が生死を分ける津波からの避難では、家族にも構わず各自が高台に逃げなくてはならないという意味。各自が躊躇なく逃げることで結果的に被害を少なくできるとされる。約2万7000人の死者・行方不明者を出した1896年の明治三陸地震時の大津波など、度重なる津波の被害から生まれた言葉」である。(imidas 2016)
要するに、生死の瀬戸際で、自分もこの危機を脱する、あなたも生き延びて、そしてまた会おう、共倒れするのではなく、お互い生き延びよう、という精神である。
この本には、がんばる人が過労で倒れないための方途が書かれている。(佐々木奎一)
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