2017年04月15日

認知症ドライバーあぶり出し制度


 平成二十九年三月三十一月付、のauのニュースサイト


   EZニュースフラッシュ増刊号の「朝刊ピックアップ」で記事 


 「認知症ドライバーあぶり出し制度」


 を企画、取材、執筆しました。



 ザ・ドリフターズの高木ブー(84)が、警視庁の交通事故防止イベントで、運転免許を返納したという。高齢者の事故が増加するなか、「家族の一言で返納を決めた」のだという。交通事故を起こすと本人だけではなく、無辜の市民を傷つけることになる。それだから、家族が運転をやめるよう勧める、という高木ブーのようなケースは、ありがちな構図である。

 ただし、車が生活に欠かせない、だとか、自分は認知症でないから大丈夫、とか、車に乗らないで何の人生か、と言うほど車が大好き、といった理由で、免許を返納しない人が大半である。(昨年、65歳以上の高齢者で運転免許証を自主返納した人数は全体の4%にとどまる。警視庁より)

 そうした中、今月12日より、70歳以上の運転免許更新手続きが改正された。これは、一言でいうと、認知症のドライバーをあぶり出し、強制的に免許を取り消し・停止する制度である。

 この改正をザックリ説明すると、75歳以上は、まず、約30分の「認知機能検査」を受けることになる。同検査は、「手がかり再生」(16種類の絵を記憶し、何が描かれていたかを回答)、「時計描画」(時計の文字盤を描き、指定された時刻を表す針を描く)など。

 このテストの点数により、「認知症のおそれのある人」と認定されると、後日、「臨時適性検査」と呼ばれる専門医の診断を受けるか、医師の診断書を提出しなければならない。医師が認知症と認定した場合、運転免許の取り消し、または停止となる。

 また、「臨時認知機能検査制度」なるものが新設されることとなった。

 これは、以下18の違反行為をした場合に適用される。

 信号無視(例:赤信号を無視)

 通行禁止違反(例:通行禁止の道路を通行)

 通行区分違反(例:歩道を通行、逆走)

 横断等禁止違反(例:転回禁止の道路で転回)

 進路変更禁止違反(例:黄の線で区画されている車道で、黄の線を越えて進路変更)

 しゃ断踏切立入り等(例:踏切の遮断機が閉じている間に踏切内に進入)

 交差点右左折方法違反(例:徐行せずに左折)

 指定通行区分違反(例:直進レーンを通行しているにもかかわらず、交差点で右折)

 環状交差点左折等方法違反(例:徐行せずに環状交差点で左折)

 優先道路通行車妨害等(例:交差道路が優先道路であるのにもかかわらず、優先道路を通行中の車両の進行を妨害)

 交差点優先車妨害(例:対向して交差点を直進する車両があるのにもかかわらず、それを妨害して交差点を右折)

 環状交差点通行車妨害等(例:環状交差点内を通行する他の車両の進行を妨害)

 横断歩道等における横断歩行者等妨害等(例:歩行者が横断歩道を通行しているにもかかわらず、一時停止することなく横断歩道を通行)

 横断歩道のない交差点における横断歩行者等妨害等(例:横断歩道のない交差点を歩行者が通行しているにもかかわらず、交差点に進入して、歩行者を妨害)

 徐行場所違反(例:徐行すべき場所で徐行しない)

 指定場所一時不停止等(例:一時停止をせずに交差点に進入)

 合図不履行(例:右折をするときに合図を出さない)

 安全運転義務違反(例:ハンドル操作を誤った場合、必要な注意をすることなく漫然と運転)

 これら「18基準行為」をおかして捕まると、自宅に通知書が届き、1か月以内に「臨時認知機能検査」なるものを受けなければならない。そして、この検査の結果、認知症のおそれがある場合と判定されると、前出の同じように医師の診断を受け、認知症と認定されれば、免許取り消し、または停止となる。(参考、警視庁HP

 なお、この制度の肝心要は、18基準行為をどこまで取り締まることができるである。例えば、神奈川県なんかに住んでいると、18基準行為など日常茶飯事である。例えば、交差点で対向車が直進しているのに、わずか12秒で衝突するタイミングで右折する車や、横断歩道で歩行者があるいているのに、一時停止せず、歩行者の前や後ろをタッチの差で通過する車などは、異様に多い。こうした輩を、どこまで取り締まれるのか、どこまで野放しにするのか。

 なお、上記18基準行為をおかすのは、いうまでもなく、高齢者に限らない。というより、高齢者以外の輩のほうが、圧倒的に多いのが現実である。それだから、認知症をあぶり出すだけではなく、この際、高齢者以外の、危険運転をする輩も厳しく取り締まるべきである。

 なお、将来は、自動運転技術の進化により、認知症の人でも、目的地を指定するだけで車が勝手に安全運転で人を運ぶ時代が来る、かもしれない。(佐々木奎一)

posted by ssk at 14:36| Comment(0) | 記事
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