うちの猫は、音楽が好きである。例えば、サラ・ブライトマンという、エゲレスの歌手の曲を聴かせたところ、うっとりとスピーカーの方をみつめ、リラックスして何時間でも聴き入り、寝入っている。
ほかの曲はどうだろうと思い、先日、サラ・ブライトマンと多少似た感じの、日本の平原綾香の曲をかけてみたところ、猫はすぐに起き上がって移動してしまった。
そこでマライア・キャリーの初期の曲をかけてみたところ、五、六分ほど、吟味している感じで険しい表情で聴いていたが、その後、腰をおろして本格的に聴き始めた。1時間ほどのちに様子をみると、うっとりとして聴き入っていった。
人間でたとえるならクラシックコンサートの観衆のように、じっと動かず、行儀よく音楽鑑賞をする猫の姿を見て、人間より猫のほうが教養があるのではないか、少なくとも、猫よりも教養のない人間はいっぱいいるのは確かだ、と思う。