さらに、こういう質問もした。
「御社の製品(グループ会社の製品を含む)のうち、ポリエチレン末、ポリエチレン、ポリプロピレンのうちいずれかが含まれている製品を調べたところ、別表の製品があることを確認しました。これらに含まれる微細なプラスチック成分は、洗面所などで水に流されることにより、水道管を通り、下水処理施設を微細なため通過して、海に流れ、環境を汚染しています。そのことについての御社の見解をお聞かせ願います」
さらに、こう聞いた。
「昨年夏の筆者の質問に対する回答では、御社は『マイクロプラスチックビーズは、人体への安全性が高い原料ですが、海外において一部の消費者が環境面への懸念をしていることや法規制の動きがあることを十分考慮し、プラスチック製ではないセルロース由来などのものに段階的に切り替えていきます』と答えていました。その後、どのような取組みをされてきたか、今後はどうするのか、お聞かせ願います」
これに対し、資生堂は、こう回答した。
「昨年7〜8月に当社が『ポリエチレン末』とお答えしたことについて 『ポリエチレン』は材料の名前、『ポリエチレン末』はその粉末であり、同じものを意味しています」
「その他のご質問についての当社の見解について 当社が使用しているマイクロビーズは、人体に極めて安全性の高い原料ですが、欧米において一部の消費者が洗浄料などに含まれるプラスチック製のマイクロビーズの環境面への懸念をしていることを十分考慮し、2014年4月より開発した新しい洗浄料では、プラスチック製のマイクロビーズを配合していません」
「プラスチック製のマイクロビーズを配合している既発売の洗浄料については、人体に安全かつ環境への負荷が低い生分解性のある代替原料(セルロース由来など)に、段階的に切り替えていきます」
と、資生堂は答えた。
この資生堂の回答について検証する。まず、「ポリエチレン」と「ポリエチレン末」が同じものなのに、当時、筆者に対し、当社のマイクロビースの成分表記は「ポリエチレン末」と答えた、という意味の回答について。
これは、要するに、筆者を欺いたのである。資生堂は、ポリエチレンを使った製品の量は、びっくりするくらい多いので、使用製品の少ないポリエチレン末がそうである、と、ウソをついた。
それは、単に筆者を騙すだけではなく、読者である消費者を、騙したことになる。つまり、資生堂は、自社製品を買ってくれる消費者にウソをつく会社である。
(続く)