2016年01月28日

京都市“猫エサやり禁止条例”ができるまで  エサやり禁止プロジェクトチーム 三十六

 中村氏は、こう言った。

 「世間では餌やりおばさんということで大変悪い方でまだ見る人が多いと。しかしながら、よく分かってる人は、去勢・避妊の手術をした猫に餌をやるというのは、これは1代で終わるということがあり、野良猫対策にもなるんだという、その事業としてはいいことなんですよね。

 野良猫というのは絶対家猫にはならんのですわ。だから、外で1代を終える、そのためには餌もやらなあかんということを分かってやってる人と、かわいそうや、かわいそうや言うて何でもかんでもそういう去勢・避妊もしてない猫を何でもええから餌をやってるというのとは、全然そのやってる行為は見た目は一緒でも中身が違うんですよね。

 だから、そういったところの理解もしてもらえるような啓発の内容のプリント、そういうものも含めた形のやつの今までのプリントを変えていただいて、より市民に、この野良猫対策と同様、どういう形でこれをやってるかということの趣旨を分かってもらいやすい、分かりやすい案内プリントにしてもらって、そして大々的に市民しんぶんに載せるなど、いろんな広報活動をやっていただきたいと思いますので、その点よろしくお願いいたしますが、一つ御決意を聞かせていただいて終わります」

 つまり、エサやりの中でも、いいエサやりと、悪いエサやりがいる、という趣旨である。が、中村氏のいう、いいエサやりとは、まちねこ事業によるエサやりのみを指しており、自腹を切って避妊去勢手術をして片付けているエサやりのことは、排除している。

 その証左として、中村氏のこの発言に対し、高木博司・保健福祉局長は、こう言っている。

 「まちねこ事業の趣旨が市民の皆さんによく理解できるように、特に先生今御指摘の、野良猫に餌をやるという行為は一緒でも、そこにある思い、あるいは動物に対する思いが違うと、そういったことが市民の方々にも理解できるような方面の啓発にも力を入れていきたいという風に思っております。」

 ここでいう、「野良猫に餌をやるという行為は一緒でも、そこにある思い、あるいは動物に対する思いが違う」というのは、つまり、まちねこ事業に参加しないエサやりは、動物に対する思いが欠けている、だから、そういう悪いエサやりは、罰しなければならない。というわけで、この中村氏と役人の、出来レースのやり取りのあと、エサやり禁止条例が、いよいよ形作られていく。

 そして、平成27220日、ついに「京都市動物による迷惑等の防止に関する条例」が可決成立するのだが、このときの京都市会の議長は、中村三之助氏だった。

 (続く)

posted by ssk at 20:00| Comment(0) | 連載
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