エサやり規制の文言の入った、この「京都動物愛護憲章」を反映させて、実効性の形にしたものが、「京都市猫エサやり規制条例」である。そして、この「京都動物愛護憲章」は、巨大ハコモノ施設「動物愛ランド・京都」(京都動物愛護センター)から派生したものである。
一体誰が派生せさたのか?
池田大作教団である。
もともと京都動物愛護センターは、京都市が平成21年3月に策定した「動物愛護行動計画」で、動物愛護行政の中核的役割を果たす施設、として設置が明記された。
こうして平成26年度に竣工予定で進める中、平成24年8月9日に、京都市と京都府が共同で、京都動物愛護センターを設置することとなった。動物愛護センターが京都市内に2か所ある不効率を解消するためだった。
この府と市の取り決めからさかのぼること約5か月前の平成24年3月2日の、京都市会の定例会で、にわかに池田教団公明党の京都市議・曽我修氏が、門川大作・京都市長に対し、こういう提言をした。(写真は曽我修。公明党HPより)
「動物愛護行政についてお尋ねいたします。今や、ペットは犬や猫から爬虫類まで種類も多様化し、単なる愛玩の対象ではなく飼い主の心に潤いを与え心豊かな生活を送るうえの良きパートナーとして、その役割が高まってきております。
しかし一方では、不適切な飼い方によって近隣住民に迷惑を及ぼしたり、飼い主がペットを虐待したり遺棄するなど様々な問題も生じております」
このように、「近隣住民に迷惑」を及ぼすなどと愛護動物を問題視したうえで、にかわに、こう言った。
「私は市長に、今後の動物愛護行政の推進に当たっての提案をさせていただきます」
そして、こう訴えた。
「新たに設置される京都市動物愛護センターについては、動物を好きな方のみを対象とするものではなく動物愛護精神高揚の効率的な実施を目的に、動物が苦手な方、動物に興味がない方にとっても有益な施設となるような機能を有するものとしていただきたいと思います」
さらに、こう、迫った。
「あわせて、動物愛護の理念が京都市民に醸成されつつある今こそ、それを後押しする取組として将来の条例化も視野に入れた京都市動物愛護憲章を制定すべきと考えます」
このように、「条例化」も視野に入れた「京都市動物愛護憲章」と言った。憲章ができる3年近く前の時点で、である。
この曽我氏の言に対し、市長の門川大作氏は、こう、答えた。
(続く)