2015年12月12日

京都市“猫エサやり禁止条例”ができるまで  エサやり禁止プロジェクトチーム 二十一

 この「京都動物愛護憲章」は、京都府と京都市による憲章で、動物愛護に関する自治体の憲章としては全国初。制定日は平成261212日。これは「1(ワン)2(ニャン)の日」という意味。

 京都市HPによると、この憲章の理念を踏まえ、平成274月に府市共同で開所する「動物愛ランド・京都」(京都動物愛護センター)を拠点として、「人と動物が共生」できる社会を目指すという。

 同センターの敷地面積は11千平方メートル。保護した犬猫の一時保管所や会員制のドッグラン(約3千平方メートル)、有料のトリミングルーム、獣医師会と連携した夜間動物救急診療所などを設けた。災害時は被災動物の保護や治療などの拠点施設としても機能する。総事業費は約6億円。(京都新聞より)

 要するに、この動物のための施設としては破格の「箱モノ」と「憲章」は「セット」になっている。

 そして、憲章は「『人と動物が共生できるうるおいのある豊かな社会』の具体的な姿を示すとともに、様々な人々がそれぞれの立場から動物愛護のあり方について自ら考え、積極的に行動するための拠り所となるもの」という。

 具体的には、「京都動物愛護憲章」には、こういうことが書いてある。

 「わたくしたちは、ここ京都で、四季のうつろいを感じながら、いきものと関わり、その命を尊ぶわが国ならではの暮らしのかたちを千年以上の永きにわたってつむいできました。そして、わたくしたちは、さらに進んで、ここ京都を人と動物が共に暮らすうるおいのある豊かなまちにすることを目指します。

 わたくしたちと同じようにかけがえのない命を持ち、わたくしたちの身近なところで共に生きている動物との関わりについて、わたくしたち一人ひとりが自ら考え、行動するためにこの憲章を定めます」

 このように憲章は、「わたくしたち」という主語になっている。つまり、市民の行動を、市民自らが規定したものとなっており、否でも応でも、この憲章のとおり行動します、と一人一人の市民が宣言したことになる。

 さらに、憲章には、こう書いてある。

 「わたくしたちは、この憲章に基づいて、様々な立場で動物と関わる中で、例えば、次のようなことに取組ます」

 そして、

 「1.動物を思いやりましょう」

 「1.動物のことを学びましょう」

 「1.動物との正しい関わりを考えましょう。」

 「1.動物との絆を最後まで大切にしましょう」

 「1.人にも動物にも心地よりまちをつくりましょう」

 とあり、それぞれの下に、箇条書きで三つずつ、具体的な行動を記載している。

 そのなかの

 「1.動物との正しい関わりを考えましょう。」

 には、こういう一文がある。 

 「周りに迷惑がかかるような動物への餌やりは行いません」

 そして、憲章の末尾、

 「1.人にも動物にも心地よいまちをつくりましょう」

 の箇条書きの最後には、こうある。 

 「地域の人々で協力して、人と猫が共生できる『まちねこ活動』に取り組みます」

 縷々述べたように、「まちねこ活動」とは、自治会の同意がないと野良猫にエサをやってはいけない、という、エサやり規制と表裏一体の制度である。

 そして、京都市では、そうやって猫にエサをやらないことが、「人にも動物にも心地よいまち」なのだそうだ。



 (続く)
posted by ssk at 20:00| Comment(0) | 連載
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