2015年11月09日

旭化成、東洋ゴム、マツモトキヨシ…相次ぐ不祥事

 平成二十七年十月二十三日付、のauのニュースサイト


  EZニュースフラッシュ増刊号の「朝刊ピックアップ」記事 


 「旭化成、東洋ゴム、マツモトキヨシ…相次ぐ不祥事」


 を企画、取材、執筆しました。



 けさの各紙はどこも「改竄者関与 9都県41件 マンション傾斜 旭化成、3040件公表」(産経新聞)、「現場責任者関与41件 旭化成 全国3040件 概要報告」(読売新聞)、「杭偽装の責任者、41件担当 3040件公表、調査へ 旭化成建材」(朝日新聞新聞)といった見出しで報じている。

 それによると、横浜市の大型マンションが傾いた問題で、杭工事を行った旭化成建材と親会社の旭化成は昨日、旭化成建材が過去10年間に杭を打った物件は45都道府県3040件あると公表した。また、データ偽装を行った現場責任者が関わった物件は全国に41件あることを明かしたという。

41物件のうち、最多は愛知23件、次いで岐阜6件、三重5件、東京2件、茨城、千葉、神奈川、石川、静岡が各1件。内訳はマンションなど集合住宅が13件、工場・倉庫9件、事務所4件、病院や介護施設などの医療・福祉施設4件、学校3件、百貨店やスーパーなどの商業施設2件、県庁などの公共施設2件、その他3件、不明1件。なお、同社は具体的な物件名は公表せず、都道府県別や建物種別の物件数しか明かさなかったため、各地で疑心暗鬼が広がっている。(朝日新聞より)

 大企業の不正はこれにとどまらない。今月14日には東洋ゴム工業が、過去10年で鉄道車両メーカーや造船関連企業など18社計189種類、87804個の不正な部品を納めていたことが発覚。これは鉄道車両で数千両分、船で数百隻分に相当する。

 東洋ゴム工業は今年3月にも建物の免震ゴムで性能偽装を犯したのが明るみになり、今年8月に「安全宣言」を出したばかり。(同紙より)

 今月15日には、ドラッグストア大手マツモトキヨシホールディングスの子会社で山梨県内でドラッグストアを展開するイタヤマ・メディコが、複数年にわたり在庫の評価額を水増しして架空の資産を計上していたことが表沙汰となった。水増しは4億円に上る可能性があるという。(同紙より)

 このように、大手企業のブラック化が著しい。先人たちが築いてきた「メイド・イン・ジャパン」の信用は、急速に失われてしまった観がある。

 企業だけではない。政治をみると、例えば東京五輪招致が決まった139月にアルゼンチン・ブエノスアイレスで行われた国際オリンピック委員会(IOC)総会での演説で、安倍首相は、福島第一原発の汚染水は、コントロールされている、と言い、汚染水の影響は原発の港湾内の0.3平方kmの範囲内で完全にブロックされている、と海外の人々にウソをついた。(130927日付朝日新聞朝刊より)

 さらに安倍首相は、この席上、薄闇に浮かび上がる流線形のスタジアムがスクリーンに大写しにされる中、「他のどんな競技場とも似ていない真新しいスタジアム」とアピールしていた(15714日付日本経済新聞朝刊より)。これもウソをついたことになる。

 また、先月、安保法制が成立したとき、安倍首相は「まだまだ(国民の理解は深まっていない)。これから、粘り強く、丁寧に法律の説明を行っていきたい」(920日付読売新聞朝刊より)と言ったが、丁寧な説明どころか、臨時国会すら開かない腹積もりでいる。野党5党は、憲法53条の規定に則り、総議員の4分の1以上にあたる衆院125人、参院84人が名を連ね、臨時国会の召集を求めたが、自公政権は安倍首相の外交日程が立て込んでいることなどを理由に召集を見送る方針でいるのだ。(1022日同紙朝刊より)

 一国の首相や大企業が、その場限りのウソを平気でつく時代――。それを目の当たりにして育った子どもたちは、一体どういう日本をつくるだろうか?(佐々木奎一)




posted by ssk at 10:16| Comment(0) | 記事
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