佐川眞人さんとお会いした筆者は、遅れたことを謝り、挨拶した。
それからさらに一本道を2分ほど歩き、2つ目のエサやり場に着いた。1つ目のエサやり場から4分ほど歩いた場所で、道路横に約30台分の駐車場がある。この駐車場のフェンスの外側周辺と、対面の道路わきの竹林が、エサやりポイントという。
「おいで、おいで」と眞人さんが呼ぶと、にゃーん、と鳴いて寄ってきた。よく見たら一つ目のエサやり場にいた猫と似ているが、良く見ると違った。模様や輪郭、目つきが、兄弟姉妹のように、似ている。
「はーい、はいどうぞ。こうしてなでなでしたら、食べるんです」「たべた?もうお腹いっぱいか?」
「ここは合計8匹きます」と眞人さんはいう。最近新人さんが一匹来たという。(写真は佐川眞人さんと猫たち)
筆者は「ところで、猫の鳴き声がうるさいと怒鳴り散らしたという自治会副会長は、どのあたりに住んでいるんですか?」と久子さんに聞いたところ、「あそこの一番奥です。それで、警察を呼んだのは、あそこに住んでいる人です」という。
そこで筆者は2014年5月11日の警官に取り囲まれた時の事を聞いた。「通報はどこでされたのですか?」
眞人さんは「ここで」と駐車場のフェンスを指し、こう言う。(写真がくだんの駐車場)
「パトカー二台も来たんですよ。びっくりしましたね。この付近でエサやっていたんですよね。ここの住民のHさん(50代位)という人が通報したんですね。で、私一人でエサやりしていたんです。そのときに、Hさんが『通報するから』というので、では女房呼ぼうと思って、でも携帯も持ってないので、携帯貸してほしい、とHさんに言ったら、『馬鹿いうな』と言われて」
「通報した人がここまで出てきたわけですか?」と聞くと、眞人さんはこう語る。
「そうです、そうです。あそこに車停めてるんですよね。それで『エサやったらいけない』ということをHさんは言いまして。すぐ呼びましたよ。たぶん、前から見てたんでしょうね」
「目の前で通報したのですか?」
「そうです、それで、Hさんは『ここにいてくれ』っと言うんですよ。わたしは『家内呼びに行く』と言ったんですけど、『ここにいてくれ!』と強く言うものですから。
「通報したとき、Hさんは警察には、どういうふうに言っていましたか?」と聞くと、眞人さんは、口元を手で伏せる仕草をまじえ、こう言う。
「それは知りません。なんかボソボソっと言っていましたね。何を言ったのか知りません」
それから約10分経過したという。
(続く)