話を京都市に戻す。京都市の野良猫にまつわる苦情は、置きエサ、まちねこ事業のほかにも、例えばこういうのがあった。
平成24年6月26日11時30分、保健センターに来所した住民が、こう言った。
「・庭に猫が入ってきて、フン・尿をするので困っている。
・猫の捕獲をしてほしい。もしくは毒エサ等もらえないか。
・近隣に3匹ほど住みついている。
・庭に入ってくる猫は、飼い猫かノラ猫かわからない」
これに対し、役人の安藤氏は、こう対応した。
「・猫の捕かくは行っていない。毒エサ等も動愛法違反となる恐れがある旨説明。
・忌避剤等、猫を追い払う方法説明。超音波発生装置1台貸し出し。飼い主が判明している場合は飼い方指導等も可能。
・『まちねこ事業』について説明。パンフレット配布」
平成27年2月16日8時40分、「■■を経営している」という「40〜50代男性」から、電話でこういう苦情があった。
「○近隣の空家に野良猫が40頭ほど棲み着き、ノミや糞尿の被害で困っている。
…自分も親も近所に住んでおり、ノミと糞尿被害がひどい状態が続いたので、今は老人施設で生活している。
○野良猫にエサやりをしている老人がいる。
…この住人は大量のねこのエサを買い込んでおり、飼い猫のエサやり時に玄関を開けっ放しでエサをやるため、飼い猫数匹と野良猫共にえさを与えている状況になっている。
○過去に保健センターに相談しているが、効果がない。
…以前、自分ではない近所の住人が保健センターにエサやりと糞尿被害の相談をし、えさやりしている住人に話をしに行ったようだが、全く効果がなかった(その際、相談者にまちねこ活動の話も提案しているようである)。
○仕方がないので、自分で野良猫を捕獲することにした。
自分で16,000円もかけて捕獲用の檻を購入し、2週間前に猫がかかったところである」
そして、その下に、太字にアンダーライン入りで、こうある。
「二週間エサ等はやらずに飼育しているが、死なないので行政で引き取って処分して欲しい。」
(続く)