2015年10月18日

京都市“猫エサやり禁止条例”ができるまで 苦情の内実 五十八

 この第一回目の会議では、その後、「生活課作成のガイドライン等の案について」の「読み合わせ」を行い、「概略を知ってもらい今後検討、修正していく」こととなった。

 第一回目なのに「読み合わせ」できるレベルのガイドライン案ができているという点からも、既に骨子は出来上がった上で会議を始めたことをうかがわせる。

 その後、今後のスケジュールなどを話した後、家庭動物相談所の北村氏が、こう言った。

 「メンバーに入っていない保健所からの意見聴取はどうするのか」

 そもそも京都市には11の保健所がある。支所を含めると計15に上る。そのうち、会議に出ているのは5つの保健所のみ。ほかの保健所のメンバーも参加させて決めていく、という北村氏の言い分は至極もっともである。が、この発言はスルーされてしまい、最後まで反映されることはなかった。

 その点からみても、この会議は出来レースなのではないか?という疑念が募る。

 平成21128日午後3時から午後4時半にかけて、第2回目の検討会議が行われた。(※2回目の会議以降は、議事録に発言者名が明記されず)

 内容は、まず、会議の名称について話し合われたが、「妙案なし次回へ保留」となった。

 次に「地域管理猫対策事業の流れと役割分担」について。

 「(1)流れについて モデル地区を設けるか、捕獲檻の貸出方法など」に関しては、こういう話が出た。

 「東京では3年間モデル地区を行い、ようやく形のあるものになった。大阪ではモデル地区を行っているが、問題点がいくつも見えてくる。コーディネートをすることが大変である。愛護のサポートがあっても地域との結びつけに時間を要する。 

 規模をどの程度に考えるか。殺到した場合の問題や行政区ごとの件数

 自治体や保健所が混乱するので、やりやすいところから、合意形成が得られやすいところから始めるのが望ましい。愛護と嫌悪の対立に巻き込まれる。

 モデル地区を1行政区12か所くらいか。トイレの始末の場所、自由に使える土地があるか。モデル地区で成功例があれば参考になる。

 捕獲檻は貸出を。相談所が集中管理し、貸し出す。数があまりない」


 ここでいう「コーディネートをすることが大変」というのは、エサやりボランティアと自治会の間を取り持つことを言っていると見られる。そもそも地域猫活動では、それこそが役所の仕事なのに、いかにもやりたくなさそうである。

 さらに、「合意形成が得られやすいところから始めるのが望ましい。愛護と嫌悪の対立に巻き込まれる」というのも、いかにも面倒くさそうな言い草で、地域猫活動など本当はしたくない、という京都市の本音が、よく表われている。全国的な地域猫の普及拡大という「時代の流れ」の中で、京都市は仕方かなく始めたとみられる。

 そして、こう書いてある。

 「流れは『自治会の合意→捕獲→手術→』」

 結局、対立に巻き込まれたくないので、「自治体の合意」という高いハードルを設けて対処する、ということで落ち着いた、というわけだ。

 (続く)

posted by ssk at 22:22| Comment(0) | 連載
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