2015年10月16日

京都市“猫エサやり禁止条例”ができるまで 苦情の内実 五十六

 次に、こういう発言があった。

 谷口(左京保健所)「餌やりを否定することは難しいが、不妊去勢手術やトイレの始末を行ってくれない。地域猫は個人的に1人で行っている場合が多い。飼い猫かどうかなのか分かりにくい場合がある。猫の適正管理を行っているところもある。大学内での問題がある」

 北村(家庭動物相談所)「獣医師会に手術を受け持ってもらうとして、相談所は術前術後の管理や手術の実施頻度により、収容力の問題が生じている。手術の数の制限をどのくらいに設けるのか」

 松原(山科保健所)「一人の人が餌やりをして、地域の方と対立している場合があるが、地域での協力ができるのか。行政がどこまで介入することになるのか」

 多田(北保健所)「地域猫という考え方は、苦情を被っている方に受け入れられるのか。保健所として何ができるのか。保健所間での対応の格差が生じることはないのか。また、受け入れのハードルをどこまで下げられるのか」

 河野(中京保健所)「旧来の住民が餌やりをしており、新しく引っ越してきた方と対立するケースがある。これまで野良猫に対応していなかったので指針を示すことができるのはプラスである。また、各自治会等が対応となった場合、自治会に属さない方には意識が伝わらないと思われるので、ケアが必要」

 次に、生活衛生課の永井氏が、いきなり、こう発言した。

 「ハードルは高めに設定することを考えている。地域での取組ということが趣旨であり、地域に属さない方は基本的に対象外。合意形成をして行うものであり、何でもかんでも簡単に受け付けるものではない」

 筆者が指摘した、獣医師会の■■氏、伏見保健所の辻氏、そしてこの生活衛生課の永井氏は、まるで口裏を合わせたかのように、「地域の合意形成」、つまり、「町内会の合意」を必須条件とする、という意味の発言をしている。

 その他のメンバーは色々と意見を述べているが、基本線は既に決まっている印象を受ける。

 というのも、この意見交換のあと、添付資料を配って出席者に配っている。この添付資料は、文書の保存期限が切れているため、京都市が破棄しており、開示されなかったのだが、議事録の式次第に、かすかに内容が載っている。そこには、こう書いてあるのだ。

 「福岡市が京都市の行う手法に近いとみられる。今年10月から開始、3地域6頭実施」

  

式次第.jpg

 「福岡市が京都市の行う手法に近い」ということは、京都市は初めから、福岡市をモチーフにするつもりでいる、ということになる。

(続く)

posted by ssk at 21:29| Comment(0) | 連載
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