2015年10月10日

京都市“猫エサやり禁止条例”ができるまで 苦情の内実 四十九

 環境省の役人は、「自治体ごとのアンケートの回答をまとめた文書なら開示できます」と言うので、それを開示請求することにした。

 こうして「<政務官プロジェクト>自治体からのアンケート 提案および要望について(まとめ)」という文書が開示された。(末尾からPDFダウンロード可)

 そこには、エサやりについて、こういう記載がある。

 「無責任な餌やりに対する法規制(現行法第442項によりえさやりへの指導ができない)」

 これは動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)を指す。同法第442項には、こうある。

 「愛護動物に対し、みだりに、給餌若しくは給水をやめ、酷使し、又はその健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束することにより衰弱させること、自己の飼養し、又は保管する愛護動物であつて疾病にかかり、又は負傷したものの適切な保護を行わないこと、排せつ物の堆積した施設又は他の愛護動物の死体が放置された施設であつて自己の管理するものにおいて飼養し、又は保管することその他の虐待を行つた者は、百万円以下の罰金に処する。

 要するに、「愛護動物に対し、みだりに、給餌若しくは給水をやめ」という一文があるから、餌やりの規制ができないので、何とかしてほしい、と言っているというわけ。

 さらに、この文書には「[多頭飼育者や餌やりさんへの対応について]」とあり、その下にこう書いてある。

 「(課題)多頭飼育者や餌やりさんは精神疾患を持っている人が多く、対応が困難」

 「(提案)・多頭飼育者や餌やりさんの精神問題に関する研究の推進 ・多頭飼育者等の精神疾患を有する者への対応に関する講習会の開催」

 餌やりについての記載は以上だった。

 つまり、牧原プランの「無責任な餌やりの防止」と、検討すべき事項に挙げている「餌やり人への規制、餌やり人への対策」「地域合意に基づく餌やり防止」の根拠は、RSPCA(英国王立動物虐待防止協会)への聞き取りと、自治体へのアンケート、この二つだけでしかない。

 この二つ以外には聞き取らず、この二つの言葉をこれほど反映させているということは、餌やり禁止は、牧原プランの既定路線で、はじめに結論ありき、で進めていたと考えざるを得ない。「牧原プラン」は「エサやり禁止プラン」である。

 (続く)


 参考 「自治体からのアンケート 提案および要望について(まとめ)」.pdf

posted by ssk at 00:39| Comment(0) | 連載
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