2015年10月07日

京都市“猫エサやり禁止条例”ができるまで 苦情の内実 四十七

 役人に殺処分をもちかけられた■■氏は、にわかに態度を翻し、こう言った。

 「減らす意思はある」

 「一度その方法で試してみる。仔猫が入るかはわからないが」

 こうして830日の10時に役人が伺うことを了承した。

 そして30日、役人の力身・梅川両氏が訪問し、「猫が入れば連絡して欲しい」といい、ケージ2台を1週間、貸し出した。 

すると、■■氏は、こう言った。

 「今日保健センターの職員が捕まえて行くと思っていたので、自分の飼い猫を室内につないでいる」

 「私がやっても捕まるかはわからない」

 「成猫が捕まったら料金がかかるので経済的にもしんどい」

 これに対し両役人は、こう答えた。

 「保健センターが捕まえることはしないと何度も説明している」

 「あくまで、■■氏が全て行ってもらうことになる」

 ■■氏は了承した。

 このやり取りをみる限り、■■氏は、保健所に対して、とぼけているようにも見受けられる。エサやりへの苦情を受けやってきた役人に対し、のらりくらりと批判をかわす腹積もりなのだろうか。

 しかし、翌日83116時半、■■氏は梅川氏に電話し、こう言ったのだった。

 「成猫が1匹入った」

 「暴れるので、今から引き取りに来て欲しい」

 役人・梅川氏は、こう言った。

 「今からは時間的に困難であるため、明日の朝一に伺う」

 「成猫であれば2千円必要であるが、それでもいいか」

 「一度引取った猫は返却できないが、いいか」

 「明日お釣りがないように用意しておいて欲しい」

 これに対し■■氏はこう言った。

 「減らしていかないと大変になるので、仕方ない」

919時半、力身・梅川両氏が訪問。

 ■■氏は、こう言った。

 「あれからもう一匹入ったので、計2匹になった」

 「なので4千円払う」

 こうして役人は猫2匹を引取った。

 これらの事例で明らかなように、京都市は、多頭飼育者に対し、殺処分を勧め、エサをやるな、などと言うことに終始している。

 前出のアニマルウェルフェア(動物福祉)推進ネットワークは「アニマルホーダーの常習率はほぼ100%と言われ、たとえ動物を没収されても、すぐにまた動物を集め始めようとするため、多くの場合、単に飼育頭数を減らしたり、法で裁くことは本当の解決にならない」と指摘している。

 つまり、京都市のやっていることは「無策」に等しい。

 「心のケア」をするカウンセラーや精神科医、動物福祉ボランティア、譲渡活動団体、エサやりボランティア、地域住民、家族、友人、知人、福祉事務所、法律相談、健康相談などなど、同団体の指摘する通り「様々な関係団体、個人が連携し、生涯に渡る監視を含めた長期的な取り組みが必要」である。

 (続く)

posted by ssk at 20:00| Comment(0) | 連載
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