2015年10月03日

京都市“猫エサやり禁止条例”ができるまで 苦情の内実 四十三

 次に「アニマルホーダーへの対応策」として、こう記している。

 「アニマルホーダーの常習率はほぼ100%と言われ、たとえ動物を没収されても、すぐにまた動物を集め始めようとするため、多くの場合、単に飼育頭数を減らしたり、法で裁くことは本当の解決にならないと言われています。(起訴に持ち込むこと自体が難しく、刑罰も軽い)

 前述したHARCでも、問題の介入、改善には、精神医学的な『心のケア』が重要で、動物管理局、動物公衆局、社会福祉局、住宅局、警察、消防、裁判所などの行政機関のほかに、獣医師、心理学者、動物福祉団体、一般市民、ボランティア、家族、友人など、様々な関係団体、個人が連携し、生涯に渡る監視を含めた長期的な取り組みが必要と述べています」

 そして、赤字のアンダーライン入りで、次のように注意書きしている。

 「*アニマルホーダーは、一見、動物愛護家や動物保護ボランティアなどと区別がつきません。生活のすべてを捧げ、かわいそうな動物を救っている善意の人として、社会がその犠牲的活動を称え、愛護精神に感動した人たちや家族に支えられている場合もあります。多くは実態を見ていないため、その病理に気がつきません。

 中には、行政が、動物保護ボランティアとして、アニマルホーダーに犬猫を譲渡しているケースすらあります。動物のサンクチュアリと称して、終生飼育を謳い、多額の募金を集めた末に、窓のない部屋に数百頭の犬を押し込み、病気を蔓延させ、発覚時にはほとんど処分せざるをえなかったというアメリカの事例がありますが、日本でも同様の事件は頻繁に起こっており、発覚していないアニマルホーダーはまだまだ数多く存在しています。

 保護活動をしていると言いながら自宅を絶対に見せない、すでにたくさんの動物がいるにもかかわらず、行き場のない動物の情報が入るとすぐに引き取ろうとする、動物の数が増えても里親探しをしている形跡がないなどの場合は、アニマルホーダーの可能性があります」

 ちなみに、アニマルホーダーとみられる事例は、京都市にも複数ある。

 平成25920日、以下の苦情があった。「近くの■■がゴミ屋敷になっており、猫が数十匹住みついている。近隣住民は皆、糞尿被害で困っているし、夜間に猫同士が争う声が聞こえうるさくてたまらない。■■氏に直接苦情を言ったが、状況は変わらない。猫を駆除してほしい。自分で捕獲しようとしたこともあるが失敗した」

 これに対し、保健センターの役人・長谷氏は、猫の捕獲は保健センターでは一切していないことを説明した。また、「根本的な解決にはならないが、猫よけ超音波装置の貸し出しをしていることを伝えると、近所と相談して、借りに行く」と言ったという。

 なお、長谷氏が「以前の状況について調べたところ、平成252月に、南部環境共生センターにゴミの苦情があり、■■であることから、3月に保健センター、共生センター合同で立ち入り調査し、整理整頓するよう指導している。このことも伝えたが、その後も改善されていない」という。


 アニマルウェルフェア(動物福祉)推進ネットワークHP

http://www.inunekonet.jp/index.html


(続く)

posted by ssk at 20:00| Comment(0) | 連載
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