2015年10月02日

京都市“猫エサやり禁止条例”ができるまで 苦情の内実 四十二

 アニマルホーダーについては、動物保護団体「アニマルウェルフェア(動物福祉)推進ネットワーク」のHPに詳しい。同HPによると、アニマルホーダー(過剰多頭飼育者)とは、「自宅などに飼育不可能な数の動物を集め、手放すことができない精神状態に陥っている人のことを言います。(アニマルコレクターと呼ばれることもある)アニマルホーダーには自家繁殖を繰り返す飼養者や、動物保護を目的とする救助者など、いくつかのタイプがありますが、動物が増えていくにつれて世話ができなくなり、著しい過密状態で、病気、餓死、共食いなどが広がり、次第に事態の収拾ができなくなっていきます。(アニマルホーダーの70%〜80%が生活区域に動物の糞尿や死骸などを放置していると言われている)

極めて不衛生な環境のため、パスツレラ、白血病、猫エイズなどの感染症や皮膚病、骨格異常などが蔓延し、動物たちの多くは安楽死をせざるをえない状態で発見されますが、人間にとっても多量の排せつ物の蓄積は、人畜共通感染症の温床となり、公衆衛生上、深刻な問題となっています。

 アニマルホーダーには、強迫神経症、依存症、収集癖などの精神疾患があると言われ、アメリカでは病理的な問題として、1990年代から動物愛護団体HSUSThe Humane Society of theUnited States)とタフツ大学が研究を始め、アニマルホーダーに関する多くのデータや問題解決に向けたマニュアルを発表しています。

 アニマルホーディング研究協会(HARC)(http://www.tufts.edu/vet/hoarding/)」

 そして、「アニマルホーダーの定義」として、こう記している。

 「•管理可能な限度を超えた動物を飼育(収集)している。(善意のレスキュー活動を名乗り、シェルターと称して動物を抱え込むケースも多い)

 •最低限の給餌や衛生面での配慮、居住スペース、獣医療等の提供ができない。

 •状況の悪化に対する危機感が希薄で、動物を飼い続け、増やすことに執着する。

 •過剰多頭飼育が、動物だけでなく、本人および周囲の人間にも深刻な健康被害を及ぼしていることを認識できない。」

 次に、「アニマルホーダーの特徴」として、こう記している。

 「•飼育している動物は様々だが、比較的小さく家の中に隠しやすいため、猫を収集するホ―ダ―が多い。(犬のホーダーは、鳴き声などの苦情が来るため、多くは郊外や山の中などに住んでいる)

 •2/3分3/4は中高年の女性だが(半数は独身または一人暮らし)、若い人や夫婦もいる。

 •社会的、経済的に恵まれない人が多いが、中には高学歴できちんとした職歴を持ち、世間的には異常者と認められない場合も少なくない。(匂いがつかないよう服だけ別の場所に置き、外で着替えて出勤するなど、巧妙に隠している人もいる)

 •適正な飼育管理ができず、糞尿や死骸を放置するなど、動物を悲惨な状況に追い込みながら、本人に動物虐待をしているという自覚がない。

 •動物を手放すことに強い不安を感じ、里親探しなどをほとんどしない。

 また、改善の要請や救助を申し入れる愛護団体や行政を敵視することも多い。

 (続く)

posted by ssk at 23:45| Comment(0) | 連載
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