2015年10月01日

京都市“猫エサやり禁止条例”ができるまで 苦情の内実 四十

RSPCAのエサをやるな、という話は変だ、と、牧原秀樹氏と役人たちがもしも思えば、ほかの団体の話を聞く機会も設けたはずである。だが、牧原氏らは、後述のように、エサやりに関し、あとは自治体の話を聞くのみだった。

もしくは、前述のRSPCAの所業を、牧原氏らは、あらかじめ知っていたと見受けられる。

 または、エサをやるな、というRSPCAの話を聞き、共感したということになろう。

 いずれのパターンであれ、牧原氏と役人たちは、RSPCAの「野良猫イコール害獣」思想に共鳴していたことに、変わりない。

 だからこそ、牧原プランは「無責任な餌やり」という、抽象的でどうとでも解釈できる表現にしている。「置きエサ禁止、撒きエサ禁止」と個別具体的に指摘すれば済む話なのに。

 その上、「検討すべき事項」として、「餌やり人への規制、餌やり人への対策」「地域合意に基づく餌やり防止」と、RSPCAの話をそのまま取り入れている。

 つまり、「牧原プラン」は野良猫「害獣」思想の「産物」なのである。無論、京都市もである。

 なお、野良猫を大量虐殺するRSPCAに嫌悪感を抱ていている筆者ではあるが、英国にも、希望はある。例えば、リバプールを中心に活動する1979年設立の動物保護団体「フレッシュフィールズ」という団体がある。同HPにはこう書いてある。

 同団体は、RSPCAのことを「まるでペストであるかのように、全てのエリアで、完全に野良猫の受け入れを拒否してます」と批判。RSPCAとは違い、「私たちの団体では、毎年500匹以上の野良猫を避妊去勢してます。安楽死は、させません。安楽死は獣医がどうしてもその必要があると言う時に限ります。

 リバプールのあるイングランド北西部では、530匹の野良猫の群れが、団地や工場、大学、荒れ地、空家に棲んでいます。その中には、急激に繁殖して数が増え、不健康で、人間にとって嫌がらせの効果の可能性がある野良猫もいます。

 しかし、私たちの活動エリアのイングランド北西部では、多くの世帯主が、野良猫のことを大目に見て、エサをやることで野良猫の小さなコロニー(棲息地)をサポートしています。それに、私たちの人道的なポリシーに賛同して、寄付をしてくれる人や、野良猫が獣医の助けを必要としている時は、私たちのレスキューセンターに知らせてくれる人がいっぱいいます」

 こうしたフレッシュフィールズの活動は、地域猫の創設者である横横浜市保健所職員で獣医師の黒澤泰氏の志向する「地域猫活動」を彷彿とせさる。

 (続く)

posted by ssk at 00:33| Comment(0) | 連載
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