2015年09月02日

京都市“猫エサやり禁止条例”ができるまで 苦情の内実 十二

 「(1) 1027日(日)の午前に2人の女性が車(■■)で来て、1匹の猫を餌やり場周辺の公園に逃がした。内容次第では、警察への通報を考えている。放たれた猫はどういう経緯の猫か。

 (2) 以前より野良猫が増えている気がするが、まちねこで管理している野良猫は何匹なのか」

 上記2つの質問について、役人・仲課長が、まちねこ利用者■■氏に確認したところ、車で来た女性は自分でない、自分の協力者ではないか、という。その協力者は、「野良猫の里親を探す取組をしており、地域外から野良猫を連れてきて当該公園に放すことは考えられない。したがって、放たれた猫は、地域外から連れてこられた猫とは考えられない」「管理している野良猫は、現在13匹である。当初9匹おり、8匹手術に成功し、1匹が逃げて4匹を産んだ状況」と述べ、役人・大原氏がクレーマーにそのことを説明し了承を得た。

 この話で特筆すべきは、まちねこ制度の利用者の猫の餌場が、京都土木事務所の管理する公園、つまり、「公有地」である点だ。

 京都市では、公有地での餌やりは禁止している、と筆者の取材に対し、役人は答えていたが、実はまちねこ制度利用者に対しては、ほかの餌やりとは別格の扱いで、公有地を使わせていたりしている。

 後述のように、まちねこ制度は、京都市が意図的に、餌やりできる人、場所を著しく制限した、地域猫の精神に反する制度なので、本来なら、まちねこ制度を利用できない餌やりに対してこそ、行政はバックアップしなければ猫問題は解決しないのに、京都市はあえて、していない。

 平成25729日、こういうクレームがきた。

 「隣人が野良猫にエサを与えているため、野良猫が家の周りに糞尿をしたり、家の中に入ってきたりして困っている。このままでは、どんどん猫が増えていってしまうので、捕獲して駆除してほしい」

 これに対し、京都市は、「保健センターは野良猫を捕獲することも、駆除することもできない」「エサやりをやめさせる強制権はない」と言った。

 その後、役人・西田、佐戸氏が、餌やりをしている■■氏の自宅へ行き、■■氏の妻(6070代)に会った。

 その妻は、「現在4匹の猫がエサを食べに来ていて、そのうちの3匹は捕まえて不妊手術をしたが、1匹はまだ手術ができていない」「手術費用は高く、エサ代も高くかかっている。こちらは野良猫のボランティアをしているのに苦情をいわれるのは心外だ」と繰り返し主張。役人たちは、周囲の方が困っていることを伝え、トイレの設置などの対応をお願いしたという。

 全国には、野良猫の不妊去勢手術の費用の一部を助成したり、なかにはエサやりの負担ゼロ円で手術できる自治体もある。が、京都市は、一切助成していない。野良猫が増えるのは、京都市の不作為である。そのことを棚に上げて、エサやりに全責任をなすりつけているのが実情である。

 (続く)

posted by ssk at 20:00| Comment(0) | 連載
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