2015年08月29日

京都市“猫エサやり禁止条例”ができるまで 苦情の内実 八

 平成2664日には、こういうクレームがあった。

 「■■氏または■■氏(おそらく■■氏だと思うとのこと)が道路の真ん中で猫に餌をやっており、通行の妨げになっていた。その道を通る必要があったので、餌を食べている猫を避けるように通行すると、飼い犬がその猫にしがみつかれ、ひっかかれ、襲われた。

 夜に通行した時に、その家から猫が突然飛び出してきて、危ない思いをしたこともある。

 道の真ん中で餌やりをして、そのまま餌を放置したり、猫を野外に出したり等、近所に迷惑をかけるような飼い方をしないでほしい。(中略)現場に行けば家の前に餌が放置されているので、すぐわかる」

 これに対し、610日、京都市の役人・北市、菅野氏が現場を調査したところ、「路地には猫が3匹ほどおり、届出のあった■■氏の家の前にエサの残滓のついたプラスチックトレーがあった。エサは片付けられていたが、飲用水用のトレーは玄関に置いてあるのを確認した」という。 

 そして、聞き取りをしたところ、■■氏はこう回答した。

 「・朝と夕に猫にエサを与えている。

 ・エサを食べにくる猫は34匹程度である。

 ・猫は(中略)飼い猫ではない。(人慣れしておらず、捕まえるのは困難であり家飼いできない)

 ・(中略)避妊去勢手術はしていない。

 ・毎朝近所を周り、猫の糞を片付けている。

 ・(中略)エサやりをしていることは近所の住民も把握していて、エサやりをやめるよう注意されたこともある。

 ・最近、犬の散歩をしている飼い主とトラブルになった。」

 なお、クレーマーの言い分では、■■氏は置きエサをしている、ということだったが、実際は、水を入れた器を置いていた。このように、クレーマーの勘違いのパターンもある。

 なお、■■氏に対し、京都市の役人・北市、菅野氏は、こういう内容の指導をした。

 「・ノラ猫にエサを与えていると、他の地域からも猫が集まってしまうことがあこと。

 ・エサやりにより栄養状態が良くなり、その猫が繁殖して地域のノラ猫が増えてしまう危険があること。

 ・外でのエサやりは止め、今後飼育が可能なら室内飼育をすること。計画外の繁殖のないうよう適正に飼うこと。(猫の飼い方についてのパンフレットを渡した。)

 ・地域で猫を管理していくまちねこ活動を京都市で行っているので、町内会等で検討も考えて進展がありそうなら保健センターに相談して欲しい」

 役人たちの言う、野良猫にエサをやるな、栄養状態をよくするな、家で飼え、との言い分は、その後成立するエサやり禁止条例の中身そのものである。

 (続く)

posted by ssk at 20:00| Comment(0) | 連載
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