こうして、にわかに、ふじちゃんを飼えることになった。引っ越して何週間も先に飼うのではなく、いま住んでいるこの部屋で。
が、ちょうどそのころ、悪い情報も入った。それはこういう話である。
つい最近、カミさんの実家の付近で、ふじちゃんが、いた。
ふじちゃんは、フラフラと道路を横切ろうとした。
が、その時、車が走ってきて、ふじちゃんは、ひかれそうになった。
それを目撃したカミさんの妹は、
「危ない!!」
と車を停めた。
ふじちゃんは、そのまま、ふらふらと去っていったという。
フジちゃんの命が危うい。
一刻も早く、フジちゃんを連れて来よう、ということになった。