2017年10月28日

党員 五

 こうして蓮舫おろしが公然と始まった。

 蓮舫をおろしてよいことなどあるわけがないのに、あたかも蓮舫がいなくなれば万事よくなるかように、民進党議員たちは批判していた。いや、蓮舫がいなくなれば、民進党が弱体化して、安倍池田教が有利になる、だからこそ蓮舫を辞任させたい、そういう勢力が民進党内にはいた。

 経団連の裏組織である大企業労組しかり、そして、安倍池田党の支持母体である日本会議の一味で、産経新聞と同じ主張を繰す民進党議員然り。こういう党内の敵に加え、純粋に蓮舫がおりれば民進党が選挙で勝てるとおもっている園児のような勢力が、蓮舫おろしに躍起になっていた。

 だが、代表をやめる筋合いはない、だから、蓮舫はやめるはずがない、と筆者は思っていた。

 が、にわかに蓮舫は、辞めた。

 あれほど首相になりたいとか言っていたのに、あまりにもあっけなく代表のポストを放り出した姿は、突然首相を辞めた安倍以下としか言いようがない。
  
 そもそも、すでに解決した二重国籍を持ち出すような、筋悪の批判など相手にする必要はなかった。

 「人生いろいろ、国籍もいろいろ」と言って開き直るべきである。

 心がぽっきり折れた蓮舫は、弱かった、というより、常人並の精神力しか持ち合わせていなかった。

 豊田真由子や山尾志桜里、そして、舛添要一のような、不撓不屈の精神力は、なかった。

 気の弱い人間なら自殺している状況下でも、一人進んでいく強さを、蓮舫は持ち合わせていなかった。 
posted by ssk at 19:42| Comment(0) | 連載

クロ猫 四


 その後、くだんのクロ猫の話が飛び込んできた。

 うちのカミさんが、別件で、戦士のような風貌のご婦人たちと、川沿いのえさやり現場で話す機会があった。

 そのとき、くだんのクロ猫がご婦人に抱えられて寝ていた。

 クロ猫は、クロと名付けられていた。

 クロは、もともと野良猫で、幼少期には、戦士ようなご婦人の一人が里親募集の譲渡会に連れて行ったこともあったという。

 しかし、里親候補の人間に対し、クロは、大暴れしたため、結局、譲渡を断念し、地域猫となった。

 クロは写真のとおり、体格がよく、ケンカがめっぽう強い。そのため、川沿いのほかの地域猫たちを追い出し、川沿いの真ん中を縄張りとした。

 筆者が松となづけている、川沿いのアイドル的存在の地域猫がいるのだが、実は、松も、クロに追い出される形で、今の川沿いの端を縄張りにしたのだという。

 そうやって川沿いに君臨するクロは、エサやりの戦士のご婦人たちが大好きで、抱きかかえられて嬉しそうにしている。その姿からはとても大暴れするようには見えないが、ご婦人たちの愛を独占しようと、ほかの猫たちを追い出してしまうのだそうだ。
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2017年10月23日

党員四


 当サイト「党員三」で記したように、民進党員になったことを示す党員証のようなアカシのモノが何にもない、といっていった矢先の七月中旬に、民進党からハガキが送られてきた。(以下敬称略)
 そこには蓮舫の写真がデカデカとのっていて、その下に、切り取り線付の党員証がついていた。
 ハサミで切ってつかえという、このあまりのショボサさに、とても切り取って所持する気にはなれず、おいていた。
 その時はまさか、そのたったの二週間後、蓮舫が民進党代表を辞任するなどとは、思いもしなかった。

 そもそも此度の安倍池田教の、姑息な違憲解散は、蓮舫の辞任が引き金だった。蓮舫が党首のままなら解散はなかった。大衆受けのする蓮舫は、安倍自公にとって、強敵なのである。
 では、蓮舫がなぜ辞めたのかというと、都議選の責任をとれ、という声が、民進党内に上がったためだった。

 都議選の責任をとって辞める、というのであれば、安倍などは真っ先に辞めなければならない。が、無論、辞めない。国政と自治体の選挙は質が違うからである。 自治体の選挙の責任を党首にとらせよう、などという発想は、ほかの党ではない。
 だが、民進党では、いろんな議員が、「都議選の責任をとって蓮舫は辞めろ」と息巻いていた。昨年の岡田のときもそうだった。
 そもそも、党首蓮舫というのは、当の議員たちが選んで決めたものだ。党首には任期がある。
 その任期をまっとうしたのち、次を選ぶのが筋なのに、民進党では、それができない。
 まず、ルールを守らなければならない。
 この、幼稚園児やそれ未満の子どもが習う次元のコトから、学ばならない。民進党という政党は、そういうレベルなのである。
 それにしても、なぜ、民進党というのは、事あるごとに、学級崩壊児童のように、党首を批判して辞めさせて党を崩壊させるマネばかりする輩が跋扈するのだろうか。ルールをわきまえる議員も多々いるのに、なぜなのか。
 その理由は、連合である。
 連合といっても、内実は二極化していて、さきの蓮舫辞任後の代表選では、連合内に、前原を推した勢力と、枝野を推した勢力があった。
 筆者が問題視するのは、前原を推した連合の勢力である。
 連合というのは、大企業のユニオンショップ協定をみれば明らかな通り、経団連の裏組織と化している労組も多い。経団連の裏組織の力で当選している議員というのは、つまり、安倍自公、官邸の意向を汲んで動く議員である。
 民進党には、そういう利敵行為をする議員もまぎれている。
 もちろん、自分たちで決めたルールは、自分たちで守らなければならない、ということくらい理解している議員も多々いるが、学級崩壊児童議員にやられっぱなしだった。
 ルールを守らない輩を粛清、征伐する人物が必要だが、そういう人も出なかった。
 (続く)
posted by ssk at 23:24| Comment(0) | 連載