2017年03月27日

衆愚政治の典型的な支持者像

 平成二十九年三月十三月付、のauのニュースサイト


   EZニュースフラッシュ増刊号の「朝刊ピックアップ」で記事 


 「衆愚政治の典型的な支持者像」


 を企画、取材、執筆しました。



 「極右政党、欧州に烈風、15日にオランダ議会選、仏独に連鎖」という記事が12日付日本経済新聞朝刊にある。それによると、「2017年に国政選挙を迎える欧州の主要国で、ポピュリズム(大衆迎合主義)を前面にした極右政党が勢いづいている。試金石は議会選が15日に迫ったオランダ。自由党のウィルダース党首(53)が第1党をうかがう。45月の仏大統領選は国民戦線(FN)のルペン党首(48)が首位を争う。連邦議会選を9月に控えたドイツも『ドイツのための選択肢(AfD)』が力を増す。いずれも『反グローバル』や『移民排斥』などを訴え、既存の政治を厳しく批判する。選挙の結果次第では世界の政治・経済秩序に影響しかねない。

 『我々のオランダを取り戻そう』。国民にこう呼びかけるウィルダース氏はEU離脱、イスラム教の聖典コーランや礼拝所の廃止などを公約にしている。世界から批判を浴びたトランプ米大統領によるイスラム圏の入国制限令には『よくやった。私も同じことをする』と応じた」

 なお、この極右政治家ウィルダースは、テレビ放送で「オランダからモロッコ人を追い出せ」などと国民を扇動したかどで、昨年129日にはオランダ地裁に有罪判決を言い渡されている。(同日付ポートフォリオ・ニュースより)

 前出の日本経済新聞によると、オランダの街中で、この自由党(PVV)のウィルダースを支持する人々の声を聞いたところ、こんな発言があったという。

 「『(政治の中心地)ハーグには貧しくて遠足もできない子どもが暮らす地域もある。政治家は新しいオペラセンターしか考えていない』。タクシー運転手のブリューンさん(49)は憤った。友人のサジャーディさん(24)はイラン移民だが、賛同した。『僕のヒーロー』(ボンシンクさん=24)とウィルダース氏に心酔する若者も多い。

 『政治家の中で普通の人の代表はウィルダースだけ』。ウィルダース氏が生まれたオランダ南部の町フェンローのカフェで会った男性ペルゼールさん(53)は自由党を支持。『普通のオランダ人のための政治』を望むが、今の政治は自分たちを無視していると感じている」

 こういう「不満層」が支持基盤となっている。そして、この不満層については、こんな分析がある。

 「32日に発表された英国の経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の調査分析によれば、PVV党支持と教育程度の相関性が非常に高いことがわかった。これまで、移民の数とPVV党支持者数の相関性が取りざたされていたが、実際には相関性はそれほど高くない。たしかに移民の割合が高いロッテルダム市でのPVV党支持者は多いが、同じように移民が多いアムステルダムでの支持者は少ない。

 中等教育や職業教育を中途でやめた人のPVV支持者は多い。FTの調査では学歴と極右政党支持の相関性が、他の要因(都市部か地方、移民の割合、年齢など)に比較すると圧倒的に高いことがわかった。低学歴者は極右に走りやすいというのは単純すぎる結論だとしてFTはこれを却下しているが、高学歴者は自らの考えと分析で選挙に臨むのでディベートを避け続けてきたPVV党首ウィルダース氏には投票しないと結論づけている」(32日付同)

 このように、ポピュリズムというのは、低学力の不満層を主軸に権力を掌握しようとする。衆愚政治といわれるゆえんである。無論、オランダだけではなく、日本でも同じである。(佐々木奎一)


posted by ssk at 22:11| Comment(0) | 記事