2016年12月15日

年間1万5千人を殺す「受動喫煙」

 平成二十八年十二月九月付、のauのニュースサイト


   EZニュースフラッシュ増刊号の「朝刊ピックアップ」で記事 


 「年間15千人を殺す「受動喫煙」」


 を企画、取材、執筆しました。



8日付の朝日新聞朝刊の記事「禁煙の法制化要望 強力な規制を」によると、「日本内科学会など27学会でつくる禁煙推進学術ネットワークや日本医師会など計5団体は7日、2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、公共空間での屋内完全禁煙を定める受動喫煙防止法・条例の制定を国や東京都などに求める要望書を発表した。

 要望書は、日本での受動喫煙による死者は推定で年間15千人に上ると指摘。喫煙室を設置しても完全に受動喫煙は防止できない上、喫煙室で従業員が受動喫煙にさらされるため、現在の国の案では対策が不十分として、屋内の完全禁煙を求めている」という。

 当サイトで幾度も指摘しているように、いまや受動喫煙は“看過しえない害悪”となっている。なぜなら、推計で年間15千もの人が、受動喫煙で“殺されている”からだ。これは、もはや喫煙者による“大量殺人事件”といっても過言ではない。だからこそ、日本医師会など27もの団体が、このような要望書を出している。

 だが、禁煙に反対の声も多く、とくに飲食店などでは、店内を禁煙にするかしないかは自由に決めさせろ、という店が多いのが実情。そうした店は、「吸いたい人は来ればいい、どうしても煙を吸いこみたくない人はうちの店に来なければいい」という量見なのかもしれないが、上記のように、それだと、少なくとも従業員が受動喫煙にさらされて殺されかねない。

 なかには従業員の大半、あるいは全員が喫煙者という店もあるかもしれない。だが、大半がタバコを吸うからといって、非喫煙者の社員を死の危険にさらす受動喫煙を強いるのは、許されないことである。たとえその非喫煙者が、採用面接などで、「タバコの煙は全然平気です」、などと言ったとしても、それはそう言わないと雇用されないから言ったに過ぎない。

 それに、たとえ従業員全員が喫煙者だとしても、なかにはタバコをやめる者も出てくることだろう。なにしろタバコを吸うと、周りの人々を息苦しくさせ、年間15千人もの命を奪う。それゆえ、喫煙者はうとまれ、隅に追いやられ、生き苦しくなっていく。タバコの価格も上がる一方だ。

 要するに、タバコを吸い続けてもろくなことがないので、やめたいという人は続出する。だから、たとえ社員全員が喫煙者だとしても、受動喫煙は許されない。

 その時代の流れのなかで、受動喫煙が横行する職場があると、禁煙社員が、受動喫煙にさらされる。タバコをやめることで職場で白い目で見られて、パワハラに遭うケースも出てくるかもしれない。せっかく禁煙した人に、再びタバコを吸わせるよう仕向ける輩も世の中には多い。

 そうしたことがないようにするためにも、法律により飲食店を含め全て禁煙にしなければならない。

 それにしても、受動喫煙で年間15千人が殺されているということは、タバコは個人の嗜好なので、吸う吸わないは個人の自由、というこれまでの言い分は、通用しない。もはやタバコは、「公共の福祉に反する」、つまり、憲法違反ではないか?

 かつて覚せい剤は、「ヒロポン」という商品名で、「除倦覚醒剤」「疲労の防止と回復に!」「各種憂鬱症 睡気除去」「体力の亢進」「作業能の増進」「頭脳の明晰化」などと広告で謳われ、普通に売っていた。それが敗戦後、禁止となり、いまや覚醒剤を使用すると、大犯罪人として扱われるのは周知のとおり。

 タバコも、同じ運命を辿るのではないか。(佐々木奎一)
posted by ssk at 20:51| Comment(0) | 記事